わかりやすい恋
言葉は暗号です。
ひとつの言葉が、いろいろな意味に
理解され、誤解され、すれちがい、
人々は思いを伝えあいます。
誰が、暗号をといてくれるでしょうか。
なぞなぞは、むずかしいほど解くかいがあります。
会話は、一瞬の芸術だから、シャボンのように消えようとも、
星のように光ろうとも、見える人にしか見えません。
見えてしまえば意識の革命です。
好き、ということは、一度言えば、
それでいいのです。
―著者―
「この場所から」
君と会えてよかったと思える恋でも
僕たち以外の何かの力を持って
この場所にとどまることはできない
僕の願いを果たすために
駆け出す一足一足が
たとえ僕たちを遠ざけることになっても
それはそれで仕方ないことなのだから
夕日の中で困った顔をする君を見て
心から好きだと思う
君が僕のものでないことが悔やまれるほど
確かに思う
君は僕に愛されたという事実を
金ピカのバッジにして胸にはって
歩いていくんだよ
もしかしてずっと一緒にいられたら
それがいちばんいいから
もう何もかんがえないようにしようよ
もう何も迷わないことにしようよ
この場所から
センチメンタルもいいけど
言葉にすると落ち着かないね
「こころという不思議」
ただ黙って見つめるという自由
あの人にさとらせないという努力
孤独というひまわり
言葉という星
きっとという奇跡
こころという不思議
海を見たいと出かけても
ずっと
うつむいているような人だった
言おうかどうしようか
迷っていた事がある
小さいことだよと
忘れてくれたら
いいんだけど
今朝からの
不機嫌の
理由は
あの
人
わたしがどこまでもわたしなら
あなたはわたしにきづくはず
今このときのための今だったと思う
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こちらのページはのれん本人が紹介しているものです。
銀色夏生さん、他各出版社様、ページの写真画像等とは 一切関係ありません。
わかりやすい恋
銀色夏生
初版発行 昭和62年12月18日
発行所 株式会社角川書店
∞追伸∞
この本に出ている女の子は、若かりし日の森高千里さんですよ(笑)
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