そしてまた 波音 

人はなぜ最初のいいところを
忘れてしまうのだろう
また
人はなぜ
最初の頃のように
ふるまわなくなるのだろう

わかったことは私たちが
どうしても何か最後のところで近づけないこと

となりにいても
絶望的に遠い
この距離は何だろう
それをあきらかにすることが
二人を会えなくさせる気がして
はっきりとさせないまま 二人してここにいる

ひかれあっていても
近づけない二人
と呼ぼう

かすかに
かすかに
胸にしおれた
恋だった

カタクリの花が咲いています
あなたを思って
いろんなことを考えました

もう僕からは ゆきません
あなたの思うままの 僕たちの関係です

だれだって間違うし
僕たちは失敗ばかりだ

それでも
どんなに未熟で人生の途中でも
確かに真実に触れたと思うことはあった

無駄な出会いはないのだから
ありがとうと
今は言えます
心から

帰らない
もうどこにも

帰らなくてもいいでしょ

うんと言って

言ってください

あなたがいれば
私はいいのだから

「忠告」

まっすぐに
姿勢を正して
正直にふるまうこと

ひとつには
落ち着きが肝心

もう一つには

無心ということ

みんなと一緒じゃないと
もうあなたに会うこともできなくなった
私をさけて
楽しそうにしているあなた
思いはつのるけど
あきらめるしかないのかと思う

幾度もおとずれる決意の瞬間
いつもどおりの動作の途中
電気をつけたり
ドアを閉めたり
窓を開けたりするときに

せいぞろいして
霧の中に
身をかくす

もってきてしまった恋は
どこにかくそう

むずかしいけど
本気でやろうと思えば
簡単なこと

簡単なことかもしれないけど
本気でやろうと思えば
むずかしいこと

大丈夫と言ってくれる人がほしかったのね

きっとずいぶん長いこと
つらかったね

もう大丈夫
私がいるから

「草があんなに風になびいてる」

もう思い出話は よすね
楽しくないでしょう
あなたは もう私の中に 何もみつけられないんだね
私はまるで 知らない人だね

恋はさめる時 速いから
逃げ足のはやい生き物みたいだ
かげも形もないのは
どういうわけ

私は今すぐ
いい子に ではなく
素直に なろう

計算違い 思いがけないこと
人生は思った通りには進まない
幸せと不運

不幸からも
幸福からも
まぬがれている人なんていない

人はいつまで夢をみていられるだろう
人はいつまで何かをはげみにするのだろう

時々未来の暗闇をみて
そこしれない怖さを感じる

そんな時には
ふりかえってみる
過去はどうにか生きてきた
今までのようにやっていこう
同じようにやってみようと

発表の場が大事だと気づくだろう
発表の場があるということが

公のものでなくていい
たったひとりに対してでもいい
発表の場に立ったら
胸のうちを伝えよう
素直に勇気をだして
流れでるまにまかせてみよう

誰も敵ではないんだよ

君に僕は言ってしまう。

そして君の手をつかんでしまう。
どうしても、
星のように。

あとはもう
流れにまかせよう

流れるままにまかせよう
という提案





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こちらのページはのれん本人が紹介しているものです。
銀色夏生さん、他各出版社様、ページの写真画像等とは
一切関係ありません。

微笑みながら消えていく
銀色夏生

平成元年11月25日 初版発行
株式会社角川書店   発行所
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